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MetaがショッピングAI「Muse」を発表、ウォルマートらと連携

Meta(メタ)社が、個人の目標達成をサポートし、アイデアを提案するセキュアでプライベートなパーソナルAIエージェント、Muse(ミューズ)を発表しました。特にショッピング機能が注目されており、ウォルマート(Walmart)やGap(ギャップ)、セフォラ(Sephora)、エクスペディア(Expedia)、ウェイフェア(Wayfair)、ベストバイ(Best Buy)といった多くのパートナー企業と連携しています。

目次

Museで変わるショッピング体験

Meta社の発表によると、Museは人々が日常的に行うコミュニケーション方法に基づいて設計されており、MuseアプリやWhatsApp(ワッツアップ)を通じて、まるで別の人にメッセージを送るようにやり取りができるとのことです。

ショッピング機能を使う際は、まず初期設定を行い、その後は興味のある商品をMuseに探してもらうだけで簡単に行えます。ブランドや価格、在庫状況について、ユーザーは好みの詳細な条件を指定することが可能です。

Museの具体的な動作は以下の通りです。

  1. リテールサイトを閲覧し、リクエストに合う商品をスキャンする。
  2. Museのアプリやウェブサイト内で、おすすめの商品リストを提案する。
  3. ユーザーがリストをクリックすると、リテールサイトへ直接移動するか、Museアプリ内で詳細が表示される。
  4. アプリ内にはエージェントを通じたチェックアウト(決済手続き)ボタンが表示される。

ユーザーがMuseによるチェックアウトを選択すると、AIが決済準備を行い、注文詳細が記載された承認カードを提示します。ユーザーが内容を確認して承認することで購入が完了する仕組みです。また、メールアドレスや氏名、住所などの情報を提供していない場合は、これらの情報の提供も求められます。

セキュリティとプライバシーへの取り組み

AIに決済を任せる上で懸念されるのがセキュリティです。Meta社によると、パートナーであるLink(リンク)のウォレット機能を利用することで、一度限りの使い切りカードを生成し、実際のカード詳細は隠したまま安全にインターネットで購入できるとしています。また、今後はShop Pay(ショップペイ)による支払い方法の導入や、1Password(ワンパスワード)のサポートにより、ユーザーが既に持っているログイン情報をMuseが利用できるようになる予定です。

インフラ面では、Museはクラウド上の専用コンピュータで動作しており、他のエージェントがアクセスできないよう隔離されています。ここにユーザーのデータや接続サービスの認証情報が安全に保存されます。

さらに、システムレベルでMuseとは別に「専用の監視エージェント」というエージェントが動作しています。Museが行うアクションがインターネットに到達するには、このSentinelの承認が必要であり、必要に応じてユーザーに許可を求めます。Meta社は、Muse自体はユーザーのパスワードや支払い方法を直接見ることはなく、共有された認証情報はセキュアなストレージに保存され、Museはそれらを直接的に見ることなく利用できると説明しています。

業界の反応と直面する課題

Museの登場は大きな話題となっており、Apple(アップル)のApp Store(アップストア)で急上昇したほか、Meta社の株価にも影響を与えたと報じられています。利用者の間では、航空便の遅延に伴う補償申請をMuseに依頼して250ドルのクレジットを獲得した事例や、カスタマーサービスへの電話待ちを代行させた事例などが報告されており、非常に便利なツールだという声が上がっています。

一方で、激しい対立も起きています。Amazon(アマゾン)社は、Meta社のMuseが顧客に代わってAmazon.comでショッピングを行うことをブロックしたと発表しました。Amazon社の主張によると、Meta社からMuseが同サイトにアクセスすることについて事前の通知がなく、エージェントが閲覧時に自身の身元を明かしていないことが問題だとしています。また、Museが顧客の認証情報を保存し、アカウントデータをスクレイピング(抽出)しているとの懸念も示しており、これがプライバシーやセキュリティ上のリスクになると述べています。

Amazon社の広報担当者は、顧客に代わって購入を行うサードパーティ製アプリケーションは、オープンに動作し、サービスプロバイダーの参加意向を尊重すべきであると述べています。

また、AIによるダイナミックプライシング(需要に応じた変動価格制)などの価格設定手法への不信感を持つ消費者もいます。一部の専門家は、AIエージェントが誰に所有されるかが、顧客との関係性を誰が握るかを決定するため、企業間の激しい争いになると指摘しています。

まとめ

Museは、単なるチャットボットを超えて、ブラウザを開き、フォームに入力し、ユーザーに代わって交渉まで行う「エージェント」としての機能を追求しています。インスタグラムで保存したレシピを買い物リストに変換したり、友人の食事制限を考慮してディナーパーティーのメニューを提案したりするなど、生活に密着した活用が期待されています。

しかし、Amazon社との対立に見られるように、AIエージェントがウェブ上のサービスをどこまで自由に利用できるか、また、個人の機密情報をどこまでAIに預けるべきかという大きな課題が浮き彫りになっています。

出典 CNBC Meta Mashable GeekWire ZDNET The Verge

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